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第28回自然史講座「オオハクチョウの渡り、越冬生態の解明、そしてスワンプロジェクトへ」

第28回自然史講座を開催いたします。

今回のテーマは「オオハクチョウの渡り」。講師は、友の会会員の嶋田哲郎さんです。2019年から3回にわたって自然史講座で「コクガンGPS標識調査」のお話をしていただいた嶋田さん、今回はなんとオオハクチョウの渡り・生態を調査する壮大なプロジェクトについて、お話をしていただくことになりました!久々にライブ配信もやります!貴重な機会ですので、興味のある方は是非ご参加下さい!(以下、講師の嶋田さんからのコメントです)。
 
「宮城県北部にある伊豆沼・内沼では、これまで衛星追跡などによってオオハクチョウの渡りや越冬生態が解明されてきました。そして今冬からスワンプロジェクトが始まりました。カメラ付きGPSロガーを装着したオオハクチョウから位置情報やハクチョウ目線の画像が毎日届けられています。この講演では、これまで明らかになったオオハクチョウの渡りや生態、スワンプロジェクトについて紹介します。」

第27回自然史講座「南三陸の海鳥-どこに行けば何がいる?まだまだ知られていない南三陸の海鳥-」

第27回自然史講座を開催いたします。今回のテーマは「南三陸の海鳥」。講師は、友の会会員の佐藤賢二さんです。知っているようで知らない、南三陸の海鳥。特に沖に棲む鳥たちについては、遠洋の漁師さんでない限り見たことがない方が多いのではないでしょうか。南三陸町が誇る鳥の専門家・佐藤賢二さんから、調査結果を元に興味深いお話をお届けいたします!貴重な機会ですので、興味のある方は是非ご参加下さい!(以下、講師の賢二さんからのコメントです)。

「南三陸と言えば海!海で暮らす鳥たちはたくさんいますが、陸からでは見ることが難しいものばかり。南三陸にはどんな海鳥がいるのか。意外と知られていない南三陸の海鳥たちを、これまで行われた調査や観察した状況を紹介します」

(くわしくはこちらをクリック)第27回南三陸自然史講座

第26回自然史講座「標本作製の愉しみ-ホネホネサミット2023の報告もするよ-」

第26回自然史講座を開催いたします。今回のテーマは「標本作製」。講師は、ハイジこと山崎浩子(ネイチャーセンター友の会会長)でお届けいたします。ネイチャーセンターをはじめ、あらゆる博物館で展示されている標本。これらはどのように作製されているのでしょうか。10月に開催された「ホネホネサミット2023」のお話も必見!Zoom参加も歓迎!興味のある方は是非ご参加下さい!(以下ハイジさんからのコメントです)。

「標本は見ても良いものですが、作るとなお味わい深いものです。先日大阪自然史博物館で開催されたホネホネサミット2023では全国からホネが大集合して、お互いに鑑賞したり情報交換をしました。楽しくもヘロヘロになった怒涛の日々報告もします。☆注意☆zoom配信もしますが、パソコン1台のしょぼい体制なので、飲み屋の隣の席くらいの期待度でお願いします。」

(くわしくはこちらをクリック)第26回南三陸自然史講座

第25回自然史講座「海藻を陸上で育てる?-海藻の魅力と陸上養殖の可能性-」

第25回の自然史講座のテーマは「海藻の陸上養殖」です。講師は、株式会社阿部伊組の阿部将己さん(ネイチャーセンター友の会会員)。阿部さんは、持続可能な新規ビジネスの取り組みとして、希少な海藻である「まつも」の陸上養殖を事業化されてきました。南三陸町における事業展開を考え「海藻の陸上養殖」に至った経緯やその取り組みについて、詳しくお話を頂きたいと思います。オンライン配信はなく御来場による視聴限定ですが、是非ご参加下さい!お見逃しなく!(以下、講師の阿部さんのコメントです)。

「海藻の陸上養殖」と聞いて「なぜ海藻を陸で育てるの?」という疑問が初めに沸き起こるはずです。「環境と海藻」「資源としての海藻」「技術の進歩」を踏まえて、海藻の陸上養殖の可能性についてお話したいと思います。

(くわしくはこちらをクリック)第25回南三陸自然史講座

第14回 南三陸子ども自然史ワークショップ 2023

今年も海の日にワークショップのイベントがあります。

みんな、遊びに来てね。

詳しくは

https://mknhws2023.peatix.com

第24回自然史講座「ブルーカーボンの取説〜南三陸での活かし方〜」

第24回のテーマは「ブルーカーボン」。一般社団法人サスティナビリティセンター代表理事の太齋彰浩さんが、巷で話題のブルーカーボンの実際と南三陸での活かし方について、分かり易く解説します。オンライン配信はなく御来場による視聴限定ですが、是非ご参加下さい。お見逃しなく!(くわしくはこちらをクリック)第24回南三陸自然史講座

パタゴニア・フィルム「共生のために走る」公開中! 

 かつて山火事の延焼防止のために山々の稜線部に延々と開かれていた帯状の無樹林地である「火防線」。管理放棄されヤブと化した火防線跡地を再び刈り払い、開けた山の環境を好む動植物の生息場所を回復し、そうした生態系ピラミッドの頂点にいる南三陸町の町の鳥・イヌワシを呼び戻そうと、南三陸ネイチャーセンター友の会が中心となって動き出した火防線トレイル整備。その活動の初期からご支援いただいているアウトドア衣料メーカーであるパタゴニアさん作成のフィルム「共生のために走る」が公開されています。

フィルムの英題は ”Run to find balance”

パタゴニア・アンバサダーで、2015年の秋からずっと南三陸町に通い続けてくださっているプロ・トレイルランナーの石川弘樹さんを中心に、人と自然、林業とイヌワシ、アウトドア・スポーツと地域社会など、これまで二項対立として捉えられがちだった構図が、対話と協働によって共生へと向かう道ゆきの可能性が描かれていると思います。

 多くの方にご覧いただきたいと思います!

(鈴木)

「共生のために走る」 -Patagonia Stories-
https://www.patagonia.jp/stories/run-to-find-balance/video-132315.html

 

(参考)パタゴニアさんによる過去の南三陸イヌワシ火防線プロジェクト動画

http://m-inuwashi.jp/inuwashi_trail_mov/

南三陸地域イヌワシ生息環境再生プロジェクト協議会について 

 南三陸ネイチャーセンター友の会(友の会)が主体の一角となって2021年5月に発足した南三陸地域イヌワシ生息環境再生プロジェクト協議会(協議会)、同年6月に絵本「イヌワシの棲む山」を発行し、2022年6月には絵本の第二版を発行するとともにウェブサイトを開設するなど、着実に歩みを進めています。

 これを受けて、これまで友の会が担ってきた事業のうち、火防線トレイル整備作業など、イヌワシに関連する業務が2022年度から協議会に移管されました。

 とは言え、友の会が協議会を構成する主要な団体のひとつであることは変わりませんし、実は協議会の事務局業務も友の会が受託しております。

 姉妹兄弟の関係にある「南三陸地域イヌワシ生息環境再生プロジェクト協議会」、どうぞよろしくお願いいたします!

(鈴木)

「南三陸地域イヌワシ生息環境再生プロジェクト協議会」ウェブサイト

http://m-inuwashi.com/

イヌワシ火防線トレイルの利用状況(センサーカメラの映像から)

秋の弥惣峠トレイル上のカモシカ
秋の弥惣峠トレイル上のカモシカ

ネイチャーセンター友の会会員の北林牧(かえる)です。 大学院の研究生として籍をおき、興味のある南三陸の野生生物を個人的に調査をしています。
南三陸町内に2019年9月から、10個ほどのセンサーカメラを設置させていただき、動物(主に大型哺乳類ーニホンカモ シカ、二ホンジカ、イノシシ)の調査をしています。そのうちの2地点は、火防線トレイル上に設置させていただいています。

トレイルカメラと調査中のサイン
トレイルカメラと調査中のサイン
調査中のかえる(筆者)
調査中の様子

トレイル上では、頻繁にカモシカ、二ホンジカが撮影されていますが、リスなども撮影されています。

秋の弥惣峠トレイル上のカモシカ
秋の弥惣峠トレイル上のカモシカ

弥惣峠のこの地点では、カモシカ、二ホンジカの他に春には山菜(おそらくタラの芽)を探しているヒト、冬はモーターバイクのヒトたちも映ります。(もちろん、トレイル整備のヒトたちも)

雪のなか、惣内山トレイル上に映ったニホンジカ
雪のなか、惣内山トレイル上に映ったニホンジカ

惣内山のこの地点に行く時に、雪の上の足跡で、カメラには映らないけれど、たくさんの種類の動物がトレイルを利用していることがわかりました。

すべての動物の同定をしっかりできたわけではありませんが、ノウサギ、タヌキ、キツネ、イタチかテン・・・

また、このあたりのカメラでは、2頭のカモシカ(1頭は角が折れているので、個体識別ができる)が交互に現れます。匂い付けをして、交互に匂いを嗅ぎにきているように見えます。ただ、カモシカの場合、オスメスの区別がつかないので、縄張りを気にしているのか、繁殖行動の一部なのかと想像するのですが、わかりません。

夜間の撮影で木の上で目が映ることがあるのですが、こちらはリスなのか、もしかしたらハクビシンかも・・。と思っています。

町内のさまざまな環境の場所にかけさせていただいているのですが、ノウサギ、アナグマ、テン、イタチ、タヌキ、キツネなどが撮影されています。また、尾根以外の場所では、2019年に撮影を始めてから、イノシシが多く映るようになってきました。

童子山北中腹でフキの葉の下を走り回るイノシシの親子
童子山北中腹でフキの葉の下を走り回るイノシシの親子

童子山裏沢筋でヌタ場を利用する親とウリ坊(2頭)
童子山裏沢筋ーヌタ場を利用する親とウリ坊(2頭いた)

イノシシは、複数で(時には10頭)で撮影されています。

産まれたばかりの二ホンジカやカモシカが、親とともに行動する時期は、あまり広い範囲を動き回らないためか、頻繁に同じカメラで撮影されます。親にピッタリくっついていたカモシカも 1か月ほどすると、離れて追うようになり、3か月もすると、産まれたばかりのかわいさが薄れていきますが、やはり行動は、自由に動き回ってい初々しいを感じさせます。

私の知らないところで、野生動物にもさまざまな動きがあるようで、それをセンサーカメラでのぞき見をしている気分です。 コロナ禍を含め、さまざまな事情があって、なかなか調査・研究としてはまとめが進まなかったのですが、2023年末には4年間の撮影の記録をまとめられるようにと考えています。

トレイルの撮影地点で、カメラと「野生生物調査中」のサインを見て、読み上げてくださる方もいました。挨拶をして下さる関係者の方、ありがとうございます。SDカードに保存されているデータを回収後(2-3か月に一度)、確認しながら、私も笑顔になっています。

惣内山トレイル上で、私がカメラを設置していることをサインで知り、挨拶してくれる面々
惣内山トレイル上で、私がカメラを設置していることをサインで知り、挨拶してくれる面々。


今回、3月9日にデータ回収に行った際、設置地点に向かう尾根線を登っていくときから、トレイルが快適になっていました。カメラにも作業の様子が撮影されていました。お疲れさまです。火防線の作業をありがとうございます。 また、ご報告させていただきます。

惣内山火防線トレイルの整備後下って行くヒトたち
惣内山火防線トレイルの整備後下って行くヒトたち

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