ネイチャーセンター友の会会員の北林牧(かえる)です。 大学院の研究生として籍をおき、興味のある南三陸の野生生物を個人的に調査をしています。
南三陸町内に2019年9月から、10個ほどのセンサーカメラを設置させていただき、動物(主に大型哺乳類ーニホンカモ シカ、二ホンジカ、イノシシ)の調査をしています。そのうちの2地点は、火防線トレイル上に設置させていただいています。
トレイル上では、頻繁にカモシカ、二ホンジカが撮影されていますが、リスなども撮影されています。
弥惣峠のこの地点では、カモシカ、二ホンジカの他に春には山菜(おそらくタラの芽)を探しているヒト、冬はモーターバイクのヒトたちも映ります。(もちろん、トレイル整備のヒトたちも)
惣内山のこの地点に行く時に、雪の上の足跡で、カメラには映らないけれど、たくさんの種類の動物がトレイルを利用していることがわかりました。
すべての動物の同定をしっかりできたわけではありませんが、ノウサギ、タヌキ、キツネ、イタチかテン・・・
また、このあたりのカメラでは、2頭のカモシカ(1頭は角が折れているので、個体識別ができる)が交互に現れます。匂い付けをして、交互に匂いを嗅ぎにきているように見えます。ただ、カモシカの場合、オスメスの区別がつかないので、縄張りを気にしているのか、繁殖行動の一部なのかと想像するのですが、わかりません。
夜間の撮影で木の上で目が映ることがあるのですが、こちらはリスなのか、もしかしたらハクビシンかも・・。と思っています。
町内のさまざまな環境の場所にかけさせていただいているのですが、ノウサギ、アナグマ、テン、イタチ、タヌキ、キツネなどが撮影されています。また、尾根以外の場所では、2019年に撮影を始めてから、イノシシが多く映るようになってきました。
イノシシは、複数で(時には10頭)で撮影されています。
産まれたばかりの二ホンジカやカモシカが、親とともに行動する時期は、あまり広い範囲を動き回らないためか、頻繁に同じカメラで撮影されます。親にピッタリくっついていたカモシカも 1か月ほどすると、離れて追うようになり、3か月もすると、産まれたばかりのかわいさが薄れていきますが、やはり行動は、自由に動き回ってい初々しいを感じさせます。
私の知らないところで、野生動物にもさまざまな動きがあるようで、それをセンサーカメラでのぞき見をしている気分です。 コロナ禍を含め、さまざまな事情があって、なかなか調査・研究としてはまとめが進まなかったのですが、2023年末には4年間の撮影の記録をまとめられるようにと考えています。
トレイルの撮影地点で、カメラと「野生生物調査中」のサインを見て、読み上げてくださる方もいました。挨拶をして下さる関係者の方、ありがとうございます。SDカードに保存されているデータを回収後(2-3か月に一度)、確認しながら、私も笑顔になっています。
今回、3月9日にデータ回収に行った際、設置地点に向かう尾根線を登っていくときから、トレイルが快適になっていました。カメラにも作業の様子が撮影されていました。お疲れさまです。火防線の作業をありがとうございます。 また、ご報告させていただきます。