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常にシーズンは到来している

自転車や徒歩で移動すると、生きものとよく遭遇する。
語弊はある。
移動距離からして量的には車の方が生息圏内を通過しているはずだ。しかし動物は逃げるし視界は狭いし一瞬で通りすぎてしまって認識しにくい。
もっとも、点にしか見えない鳥を見分ける鳥屋さんや、森のなかで外来種を目敏く見つける植物屋さん、果ては石を割ったら化石が出てくる地質屋さんなど人の認識力には個人差がありすぎるので、市井の人々は普段、車に乗っている時は生きものなど見ていないという一般的な話として受け流していただきたい。

いつものように自転車で近所を走っていた。
そろそろだ。条件もよい。
と、やはりいた。

ゲンジボタルが4匹

個人的に2018年は6月17日をもってホタルシーズン到来とする。

この〇〇シーズン到来。
報道ではよく耳にするが、1年は365日しかない。
一方観察対象となる生きものや現象は無数である。
どう考えても毎日シーズン到来しまくりだ。

よって興味の範囲が広がると、とても忙しい。
ついうっかり自然史ファンになってしまうと、大変なことになる。

今年の海の日も、そんな大変なことになるいつものアレを開催します。

乞うご期待。

夜空に惑う

惑星という名称、冷静に考えれば失礼だ。星は惑ったりしない。
単に名付け親の主観だ。
他の星を無視して、せかせかと進んでいたかと思えば突然逆行しはじめる落着きのない星がある。明るさも変わるし。他の星と違うから名前つけるか。
惑ってるから、惑星にしよう。
とか何とか。
いい迷惑だ。

ところが、実際に星空観察をしていると星権そっちのけで「逆行しはじめた」と思ってしまうのである。
もちろん見かけ上だ。惑星よ、申し訳ない。

今年は火星・木星・土星の三大観やすい惑星が、とてもよく観えます。
今は木星と土星が逆行中です。
夜、南の空を眺めると、さそり座のお隣、てんびん座にやたら明るくかがやく木星が見えます。
なんか明るい星があるな、と思ったらそれです。
土星と火星は、さそり座の反対隣、いて座にいます。
火星も明るい。
7月には大接近するので、これから楽しみである。

ダンゴウオ産卵

ダンゴウオが卵を保護している様子。

南三陸町の海では、春はダンゴウオの産卵期。
実はダンゴウオは子育てをする魚。
フジツボの空殻などの中で、卵がふ化するまでオスがつきっきりで卵のお世話をします。
口で水を吹いたり、ヒレであおったりして卵へ新鮮な水を送ります。

4月6日(金)、役場のまちどまで展示している水槽の中で、メスのダンゴウオが卵を産んで、オスが子育てしていることを確認しました。
写真の矢印の先にオスのダンゴウオの頭があり(下を向いています)、その向こうに赤い卵の塊があります(残念ながら写真ではオスの体で隠れて見えません)。

餌やりをするネイチャーセンター準備室新人の福岡将之君です。

是非、子煩悩なオスのダンゴウオの様子をご覧頂けたらと思います。
水槽の前にはライトを置いておりますので、タイミングが合えば中の赤い卵も見えるかもしれません。
3週間もすればちびダンゴウオがわさわさ出てくるかも。
あたたかく見守って頂けたらと思います。

 

全国一斉水質調査

今年も全国一斉水質調査に参加申し込みをした。
http://www.japan-mizumap.org

毎年6月の決められた日に、その名のとおり全国で一斉に同じ調査を行うもので、
この地では2014年から個人参加、その後友の会入会を機に団体参加に登録を切り替え今に至る。

昨年までの場合、試薬キットはもとより温度計(初回のみ)やオリジナルのマニュアル、記録用紙、調査中の保険も主催者持ちだ。

(提供内容は変わる可能性があります)

今年で15回目とあって、マニュアルは調査計画から至れり尽くせりである。

試薬キットは共立理化学研究所のパックテスト®を使うのだが、オプションの適量を吸い上げるのに最適化されたパックンという容器やポリピペット(スポイトのことね)も入っている。

これらに、時計、折りたたみバケツ、ロープ、タイマー、バット、筆記用具、クリップボードを装備に加えている。

あとはひたすら、採水→テスト→記入→移動を繰り返すのみ。

調査中は地元のお年寄りが話しかけてきて、昔の様子を教えてくれたりする。

ありがたいことだ。

ただし昔語りの域に達している場合もあるので注意が必要だ。

「身近な水環境」ということなので、我が家から近い伊里前川および支流の樋の口川を主な調査対象としている。

この調査のすばらしいところは、日本国内で河川等の水質調査をマニュアルに従って行い、結果を報告するだけで誰でも参加できるところだ。

締め切りは3月10日なので、まだ間に合います。

そして、試薬キットを提供してもらえるので手間さえかけられれば好きなだけ調査ポイントを設けられる。

将来的に同じポイントでの調査ができなくなる可能性を考えて、少し多めにポイント設定をしている。

調査が終わると手元には大量の使用済みパックンとポリピペット、パックンが残る。

当然二次利用する。

とりわけパックンすばらしい。

パックンは栓もついているので、
透明容器として余生を送ることになる。

砂の採集や小さな生きものの観察に活躍している。

 

月は赤いか

今月は忙しい。

スーパームーン、しぶんき座流星群、惑星大集合、そして月食。ブルームーンでもある。
おちおち寝ていられない。
やむを得ず昼寝をする。

全般的に夜というより未明〜夜明けにかけて観察に最適な時間帯が訪れることが多かったが、月食はふつうに夜だ。

2018年1月31日
皆既食=月が完全に地球の陰に隠れるのは21時51分〜23時8分
部分食=月の一部が地球の陰に隠れるのは20時48分〜翌0時12分

たぶんTV等で中継がある。
天文台の解説もあるだろう。
熱心に見続けても劇的な変化は皆既食の始まりと終わりにしか期待できないので、
皆既に入ったら安心してTV等で解説を聞くがよかろう。

子どもには少し遅い時間だが高度は十分だし時間も長い。
雲さえなければどこからでも見える。
まことにお手軽だ。
日食と違って危険もないので、安心して観望されたし。

食がいつ起こるかは膨大な測量と計算の結果、正確に予測できるようになった。
しかし、なぜ赤くみえるのか?
オレンジ色から赤銅色まで色が違って見えるのはなぜなのか?
まだまだわかっていないことが多い。
現象が起きている時にしか観察できないのは何とも歯がゆい。

チャンスを逃さず観察せねば。
あとは晴を祈願。

南三陸町内および近辺で月食レクチャー希望あれば連絡ください。
国立天文台のサイトにも詳しく載ってます。

 

南三陸町ラムサール条約シンポジウム 講演会編

スケジュールや会場案内など詳細はこちら→ラムサール条約シンポジウムチラシ

南三陸町は太平洋に向かってパカーと口を開けたような形をしています。
口の中が志津川湾です。

その志津川湾は現在ラムサール条約湿地への登録を目指しています。
審査に通れば、平成30年10月にドバイで開催される締約国会議において晴れて登録となります。
※一般的にはこの口の中が志津川湾ですが、登録地としての志津川湾には歌津や戸倉など町全体の海を含みます。

海が湿地???
と思ったそこのあなた。
登録に向けてシンポジウムが開催されます。
南三陸町主催です。
友の会は子どもワークショップで協力します。

講演会も盛りだくさんです。

第1部
南三陸町長
ラムサール条約登録推進には欠かせません

タクゾー博士
南三陸町のお魚博士
ラムサール条約登録に際して研究者かつ役場職員として大活躍
志津川湾の自然環境の特徴の説明をします。

志津川高校自然科学部
名前の通り、地元の高校の生徒たちです。
ラムサール条約に関わるところでは、干潟調査を行いました。
阿部拓三博士の指導のもと、採集から標本作りまで本気です。
さらに、同定(生き物の種類を判断すること)においては、
数々の専門家に協力をいただいてリストを作成。

南三陸町HP>行政情報>ラムサール条約>干潟調査

宮城県から
おおさき生きものクラブ
ラムサール条約登録湿地で活動している先輩たちです。
コクガンの観察会にも参加すると聞いています。

日本をとばして世界!
中村玲子氏
「ラムサール条約と湿地の賢明な利用~志津川湾の恵みをいつまでも」
と題して講演していただきます。
ラムサールセンター事務局長で「ラムサール条約を子どもたちのものに」をスローガンとした「KODOMO ラムサール湿地交流」の取り組みに尽力されている方です。

※第1部の登壇者の順番は前後する場合があります。

そして第2部は
さかなクン
紹介は不要ですよね?
震災後もなんども南三陸町へ来てくれました。
どんな話がきけるのか楽しみです。

シンポジウムに関する最新情報は↓南三陸町ラムサール条約のサイトへどうぞ
南三陸町HP>行政情報>ラムサール条約>シンポジウム

 

南三陸町ラムサール条約シンポジウム 観察会編

スケジュールや会場案内など詳細はこちら→20180120ラムサール条約シンポジウムチラシ

南三陸町は太平洋に向かってパカーと口を開けたような形をしています。
口の中が志津川湾です。

その志津川湾は現在ラムサール条約湿地への登録を目指しています。

審査に通れば、平成30年10月にドバイで開催される締約国会議において晴れて登録となります。
※一般的にはこの口の中が志津川湾ですが、登録地としての志津川湾には歌津や戸倉など町全体の海を含みます。

海が湿地???
と思ったそこのあなた。
登録に向けてシンポジウムが開催されます。

南三陸町主催です。

友の会は子どもワークショップで協力します。

南三陸町ラムサール条約シンポジウム ワークショップ編

スケジュールや会場案内など詳細はこちら→ラムサール条約シンポジウムチラシ

南三陸町は太平洋に向かってパカーと口を開けたような形をしています。
口の中が志津川湾です。

その志津川湾は現在ラムサール条約湿地への登録を目指しています。
審査に通れば、平成30年10月にドバイで開催される締約国会議において晴れて登録となります。
※一般的にはこの口の中が志津川湾ですが、登録地としての志津川湾には歌津や戸倉など町全体の海を含みます。

海が湿地???
と思ったそこのあなた。
登録に向けてシンポジウムが開催されます。
南三陸町主催です。
友の会は子どもワークショップで協力します。

冬の山歩き

入谷三山のひとつ、童子山。
その山頂には祠がある。2011年の東北地方太平洋沖地震で倒れたものの、地域の人たちが直し、毎年登山道の刈り払いも行っている。
正月ということもあり、しかし賑わうところは避けたい。
というわけで、童子山にお参りした。

素朴な鳥居の建つ山頂下。入谷と志津川湾が一望できる。

下層雲が東の海上に浮かび、太陽が顔を出したのは7時頃。
朝もやのかかった志津川湾が光って美しい。
頭の上には青空が広がっている。

・・・さてと。

冬はつとめて

元日は田束山に登る。

時間は気分で、真夜中だったり早朝だったり。
今年は山頂で初日の出が見られるように出発した。

雪が残る行者の道をスタスタ。

沢ぞいにクネクネ何度も橋や飛び石を渡りながら行くこのルートは短いながらも変化にとんだ楽しい道である。

山頂に着くころには、体もあたたまり半袖Tシャツで気分は上々だ。

雲がかかって、日の出の瞬間は見られなかった。
それに勝るは冬の早朝の悦楽。

 

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