春はあけぼの
やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる 雲のほそくたなびきたる。

これを読むと清少納言は京都住まいだったのだなと思い至る。

ここ南三陸の大部分において、日の出は海、日の入りは山である。水平線に太陽が表れ海面に光の筋が見られる鮮烈な印象の日の出に対し、日の入りは夕焼けによって認識されるものの、真っ赤な太陽が沈む様子を見られる場所は稀であり印象が薄い。南三陸地域でのはじめての天体観察は日の出がおすすめである。直視で見つめないことが肝要だ。

今の時期、日の出を見るならついでに少し早く起きて南東の空を見ると、火星・木星・土星の目視で観察できる外惑星がならんでいる。3月中には火星が東に移動する(ように見える)。惑星の運行を習った諸君はじっくり観察して感覚をやしなう好機である。色の違いも分かるだろう。
不意の休みで生活リズムが乱れがちなら、開き直って星でも見てやむを得ずということにしてしまえばよい。そして二度寝ができるのも休みの愉しみ。